「日本語教育能力検定試験って独学でも合格できる?」
「合格したらどんなメリットがあるの?」
この記事では実際に日本語教育能力検定試験に独学で合格した筆者がこんな疑問を解決します!
大学生必見の就職や奨学金についてもご紹介!
日教検にチャレンジしようか迷っている方、効果的な勉強法が知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
オススメ記事:【就活】TOEICスコア900以上を取得した現役大学生が教える必勝勉強法!
日本語教育能力検定試験とは?合格率は?
日本語教育能力検定試験は、「日本語教師を目指す人、日本語教育に携わる人を対象とした、日本語教育に基礎的な知識、能力の習熟度を問う試験」です。
日本語教育に携わりたいと考えている人なら、ぜひ合格しておきたい試験です!
日本語教育能力検定試験の日程や出題範囲について詳しく知りたい方は公式HPをご覧ください。
→JEES 日本語教育能力検定試験ホーム
では日本語教育能力検定試験の合格率はどれくらいなのでしょうか?
こちらが過去5年間の日教検の合格率をまとめたものです。年によってばらつきがありますが、合格率は3割弱というところでしょうか?
4人に1人は合格すると考えると、しっかり対策できれば十分合格できる試験です!
これで合格!日教検の必勝勉強法
ここからは日本語教育能力検定試験に合格した筆者が実際に行っていた勉強法をご紹介します。
日本語教育能力検定試験には
・筆記試験(選択問題)
・筆記試験(記述問題)
・リスニング試験
の3つの試験があります。それぞれの対策法を見ていきましょう!
用意する教材
必ず用意するべき教材は次の3つです!
①日本語教育能力検定試験 完全攻略ガイド
日本語教育能力検定試験のバイブルと呼ばれるこのテキスト。日教検を受ける人はほぼ全員持っているのではないでしょうか。必携です!
②日本語教育能力検定合格問題集
問題演習を進めるときにかなりお世話になったのがこの問題集です!解説がとても詳しいのがポイントです。
③日本語教育能力検定試験問題(過去問)
最後の仕上げはやっぱり過去問を解くことですね。過去に出題されたものと似た問題が出る可能性も十分あるので、しっかり対策しておきたいです。
この他にも、用語集や参考書などさまざまなものが売られているので、自分のレベルや苦手に合わせて活用してみてください。「今から勉強を始める!」という方は、とりあえずこの3つを用意してもらえれば間違いないと思います!
それではいよいよ実際の勉強法をご紹介していきます!
選択問題対策
選択問題では「言語一般」から「社会・文化」までかなり幅広い知識が問われます。
そのため、それらの知識を確実に頭に定着させる勉強が必要です。
選択問題対策についてはかなり詳しく説明しているので、ぜひ参考にしてください!
①テキストを読んで内容把握
まずはテキスト全体を何度か読んで試験内容をざっくりと把握しましょう。
情報量がかなり多いので1回目で覚えることはまず無理です。暗記しようとは思わなくていいので読み物感覚で一通り読んでみてください。
内容についてもおおまかに理解できればそれで大丈夫です。
各章の最後についている問題も、テキストから答えを探しながら解いてみましょう。
ざっくりと出題範囲を知ることで、これからどれくらいの時間をかけてどう対策していったらいいかの計画が立てやすくなります。
ここでのポイントは、あくまでも内容の把握です!
読み物感覚で流し読みする中でも、「スッと頭に入ってくる章」「理解しにくい章」があると思います。
自分の得意な単元・苦手な単元をなんとなく見つけ出しておきましょう。
②問題集を解く
テキストの1度目の流し読みが終わったら、さっそく問題集を解いてみましょう!
「まだ内容を全然覚えていないのに、もう問題を解くの?」と思う方もいるかもしれません。
でも、「暗記してから問題実践」ではなく、「問題実践をしながら暗記する」方が効率的なんです。
その理由は3つです。
✅実践しながら暗記した方がより頭に残るから。
何度も単語帳とにらめっこして頭に入れた単語よりも、テストに1度出てきた単語、もっと言えばテストで自分が間違えた単語の方が強烈に頭に残っていたりしませんか?
どんどん問題を解いて、解きながら覚えていきましょう!
✅頻出問題の傾向がつかめるから。
問題集を解いていると、何度も聞かれる用語や似たような問題形式に遭遇します。
「何度も出題されている問題=重要事項」なので、実際に問題を解くことで効率よく重要事項の確認ができます。
✅テキストに載っていない知識を得ることができるから。
問題集を解いていると、時々「これ何!?テキストに載っていない!」という項目が出てきます。そしてそれがけっこう重要単語だったりします。
「問題集で出てきてくれてラッキー♪」と考えて覚えましょう!
③答え合わせ
問題集を解いた後は答え合わせをします。
この作業が1番大事です。答え合わせをしながら、知識の整理と補足をしましょう。
わたしが是非おすすめしたい答え合わせの方法は以下の通りです。
1.ザッと〇×をつける。間違えた問題はテキストにしるしをつけておく。
2.解説を読み込む。
赤本の解説はかなり丁寧で分かりやすく情報がたくさん詰まっているので、たとえ正解した問題でも一通り全部読むことをおすすめします。
3.テキストに情報を書き足す。
解説を読んで新たに学んだ情報をテキストの関連箇所に書き込みます。
どんどん情報を追加していって自分だけのオリジナル教科書を作りましょう。自分の手で書き込むことで記憶もより定着します。
同時に、テキストの該当箇所ももう1度読み返しましょう。きっと1回目に読んだ時よりも理解がすすんでいることを実感できると思います。
4.間違えた用語や新たに知った用語をまとめる。
間違えたり新しく知ったりした用語、つまりこれから覚えなければならない用語をノートにまとめて書いておきましょう。
また、その用語の説明が載っているテキストのページも一緒に記録しておくと後で見返すときに便利です。
ここまでやって答え合わせは終了です!
答え合わせを丁寧にやるとかなり時間がかかると思いますが、時間をかけるだけの価値はあります!面倒くさがらず、じっくり頑張ってみてください。
④知識の定着
③で書き込みまくったテキストや、間違えた用語をまとめたノートを使って知識を定着させましょう。ノートを見てその用語の意味が説明出来たらOK、できなければまたテキストに戻って該当箇所を何度も読んでください!繰り返し確認するページは自然と覚えてくるはずです。
⑤②~④を繰り返す
後はひたすら②~④を繰り返す!
問題集がボロボロになるまで何周も解いて、書いて、知識を染み込ませましょう!
⑥過去問を解く
問題集を2周くらい解き終わったら過去問に挑戦しましょう。
過去問を解いた後も、同じ手順で「答え合わせ~知識の定着」までを丁寧に繰り返しましょう!
筆記問題の勉強法についてかなり詳しく解説しましたが、いかがでしたか?
勉強すれば必ず結果に結びつくのが筆記問題です!
丁寧に繰り返し勉強して、確実に点数を狙っていきましょう!
リスニング対策
日本語教育能力検定試験では、音声学の知識を問われるリスニング問題も出題されます。
日本語のリスニングなんて余裕…かと思いきや、これがなかなか強敵なんです。
それでは実際の勉強法をご紹介します。
①音声学の基礎知識を身に付ける
英語の試験などのリスニング対策では、とにかく聞いて慣れることが大事だと言われていますよね。
しかし日本語教育能力検定試験のリスニング対策では、実際の音声を聞く前に、まずテキストで音声学の知識を身に付けることをおすすめします!
というのも、いきなり音声を聞いて問題を解いてみても
「なんのこっちゃわからん!無理!」
という状態になる可能性が高いからです。(実際にわたしはそうなってしまい、リスニングに対する苦手意識をもってしまいました…)
まずはテキストを2~3周読んで、音声学の基本知識をつけてから問題に挑みましょう!
特に「音声記号の表」は丸暗記しておくとこの後の問題演習の際にかなり役立ちますよ!
②音声を聞いて問題演習
テキストで音声学の基本知識を身に付けたら、実際に問題を解いてみましょう!
初めて問題を解いてみると、思いのほか難しくて絶望すると思います。が、大丈夫です。
回数をこなしてパターンを覚えれば瞬時に正解を選ぶことができるようになります!
ここでも、筆記問題の演習時と同じく、答え合わせがかなり重要です!
問題を解いた後は、必ずもう一度音声を聞き直しながら、
「丸付け→解説を読む→知識の整理」
までを丁寧に行いましょう!
音声問題攻略の近道はとにかくパターンを覚えることです!
演習や答え合わせをしながら、
「この音が来たらこれを選ぶ」という風にパターン化して暗記しましょう!
リスニング問題は多くの受験生が苦戦する問題じゃないかと思います。
だからこそ、ここで点数を取れたらかなり有利です!
早めから対策してパターンをつかみ、他の受験生に差をつけましょう!
記述問題対策
日教検では400字程度の小論文を書く記述問題も出題されます。
記述問題はとにかくいろんなお題で何度も書いてみることが重要です。
問題を解く→模範解答と照らし合わせる
を繰り返すと段々文章の型が分かってきます。
小論文や作文が苦手な方は、テキストの記述問題のページに文章構成の考え方が詳しく載っているので、そこを読んでから問題に取り組むといいと思います!
記述問題はもちろん大切なのですが、どちらかというと選択問題やリスニング対策に時間をかけた方が効率的かなと思います。
選択問題の範囲が頭に入っていれば記述問題も解きやすいはずなので、まずはそちらの対策をしてから記述対策に取り組みましょう!
日本語教育能力検定試験取得のメリットとは?
「日本語教育能力検定試験に合格するとどんなメリットがあるの?」
ここからはそんな疑問にお答えします。
日教検合格のメリットは大きく分けて2つあります!
日本語教育機関での就職に有利
1番大きなメリットは日本語教育機関での就職の機会が格段に増えることです。
多くの日本語学校では
・日本語教育能力検定試験に合格していること
・日本語教師養成講座420時間を修了していること
・大学などで日本語教育専門課程を専攻、修了していること
のいずれかを満たすことを採用条件にしています。つまり大学や養成講座で勉強しなくても、日教検を持っていれば日本語学校で就職できるチャンスがあるかも、ということです。
また、大学で専攻していたり養成講座で勉強したりした場合でも、日教検を持っていれば日本語教育機関での就職には有利になるでしょう。
奨学金を狙える
「JEES日本語教育普及奨学金(検定)」をご存じでしょうか?
日本の大学に在籍する日本人学生及び私費外国人留学生で日本語教育能力検定試験に合格している学生には、奨学金を受給できるチャンスがあるんです!
奨学金については下記のサイトで詳しく説明されていたので気になる方はご覧ください!
日本語教育能力検定試験合格者必見!奨学金がもらえるかも。
こちらの奨学金、令和3年度の募集は行わないそうです…。
来年度チャンスがあるかもしれないので、それを目標に今年度の試験合格を目指すのもいいかもしれません!
詳しくは、こちらのHPをご覧ください。
令和3年度JEES日本語教育普及奨学金(検定)の奨学生募集について
おわりに
ここまで日本語教育能力検定試験の勉強法やメリットについてお伝えしてきました。
日教検は、将来日本語教師を目指す方は是非とも合格しておきたい試験です!
覚えることが多くて、はじめは「本当に合格できるの?」と心が折れそうになるかもしれません。
でも繰り返し、丁寧に取り組めばきっと大丈夫!楽しみながら頑張ってください!
「やっぱり独学だと心配…」
「もっと専門的・実戦的な知識を身に付けたい!」
という方は日本語教師養成講座の受講も検討して見てください!
日本語教師養成講座【東京中央日本語学院】
この記事が少しでもお役に立てたら嬉しいです!
おすすめ記事:
【就活】TOEICスコア900以上を取得した現役大学生が教える必勝勉強法!
【海外で働きたい就活生必見】やりたいことを仕事に!日本語教師としてのキャリアをインタビュー!
【日本語教師を目指す人に伝えたい】インドネシア語を学ぶメリットとは?
執筆者:さえ
大阪在住の大学生。
リモートでインターンシップに参加中。
大学では日本語教育を学んでいます。
趣味は旅行とカメラとアイドルの動画をみること!