「海外で働きたい」という夢や、「日本語教師」に興味があるけど、ネガティブな意見を聞いてしまいなかなか勇気が出ないというようなことはありませんか?今回は、【大学卒業後すぐに日本語教師の資格を取り、海外でキャリアを積まれた方】のキャリアをご紹介します。やりたいことがある学生の後押しになるようなお話をしてくださいました!ぜひご覧ください!
国際交流基金関西国際センター 日本語教育専門員 / 宮島知
就職活動中に、青年海外協力隊になり海外で人の役に立つ仕事がしたいと思い、いろいろな職種の中で、なんとなく自分にもできそうだし、おもしろそうだと考えた日本語教師を目指すことに。タイ、スペイン、フィリピンで日本語教師、エルサルバドルで青年海外協力隊としての日本語教育の経験を持ち、スペインの大学院卒でもあるためスペイン語講師としての経験も持つ。現在は国際交流基金関西国際センターで日本語教育専門員として活躍している。
現在の業務内容
現在は、「JF にほんごe-learning みなと」のオンラインコース制作を担当しています。
✔ 国際交流基金(JF)が運営する日本語学習プラットフォーム
✔ 2016年から開始
✔ 現在ユーザー数20万人を突破
✔ 近くに日本語学校がない、忙しくて通う時間が無いといった人でも日本語を学べる
✔ 様々なオンラインコースがあり、興味関心やレベル、解説言語などから自分に合ったコースを選べる
✔ 世界中の学習者とも交流ができる
一つのコース当たりどれくらい時間がかかるのですか?
それぞれで違いますが、今取り掛かっているプロジェクトは結構大きいので、1年半くらいです。データを洗ったり、過去のものを見直したり、結構根気のいる地道な作業ですが、コースが完成してそれで勉強してくれていると思うとやりがいを感じます。
日本語教師になるまで
学生時代
宮島さんの大学時代について教えていただきたいです!どちらの学部に所属されていましたか?
大学時代は理系の学部に所属していて、日本語教育とはかけ離れていました。そこで4年間研究に没頭しているうちに、「将来は人とインタラクションがある仕事がしたい!」と思ったんです。
理系だったんですね、、、!
学生時代に留学やボランティアなどをされた経験はありますか?
留学は、高校生と大学生の時に3か月ずつハワイに短期留学をしました。そこで、違う視点から考えることが刺激的だったので、漠然と「海外いいなぁ」と思い始めました。
ボランティアや国際協力のイベントにはそれが学生時代全然参加していなくて、、、。就活中4年生になるくらいの時に「青年海外協力隊」というやりたいことが見つかって、そこから国際協力、国際交流について詳しく調べ始めました。
就職しないという決断
就活中に青年海外協力隊に興味を持ち始めて、新卒で就職しないことへの不安はありませんでしたか?
新卒で就職しない不安はあったとは思います。でも、決めたらやるしかないですし、周りにも言っていましたし、後には引けませんでした(笑)楽観的な性格なのもあるかもしれませんが、迷いはなかったですね!
そして私が就活中、世は就職氷河期だったんです。良い大学を出ても就職が難しいくらいで。「だったら、やりたいことに力を注ごう!」と思えました。今なら正直もっと迷ったかもしれませんが、選べるということは幸せなことですよね。
確かにそうですね。迷って困っていても、選べる選択肢があるとポジティブに考えると気が少し楽になります!
日本語教師デビュー
卒業後の流れはどのような流れでしたか?
卒業後は、日本語教師養成講座に毎日4時間程度、9か月通いました。その間、アルバイトや日本語教育能力試験の勉強もしていました。
資格取得後、青年海外協力隊に応募しましたが経験が無いからか合格できず。経験を積むために「日本村」などの日本語教師専用求人情報サイトで求人情報を探して、日本語教師として日本で就職活動をしましたが箸にも棒にも掛かりませんでした。
そこで、海外に目を向けてタイの大学に行くことに決めました。
どうしてタイに行こうと思ったんですか?
私が見たときは、タイ以外にフィリピンとバングラデシュでの求人があったんですが、大学で教えられるのがタイだったというのが1番の決め手です。そして、その3か国の中でタイは唯一行ったことがある国で、雰囲気が分かっていたというのもあります。
エントリーして、タイまで面接に行き、無事合格できました。その後、「もう新学期が始まってるから、いつ来れる?早く来て!」ということで一か月以内には赴任していました。すごくバタバタでしたね(笑)
面接のためにタイまでというのもすごいですね!
急にタイに行くことになって、言語などはどうされたんですか?
もちろんまったくタイ語は分からないので、指差し会話帳を使って会話していました!それに、当時レストランにクーラーが設置されているのが1軒だけ、というかなりディープなところだったので、若さってすごいって今となっては思います(笑)もう飛び込んだからやるしかない!と無我夢中でやっていたら、2年半くらいたっていましたね。
なるほど、、!
こうして日本語教師としてのキャリアをスタートされたんですね。
コツコツと、最後まで
日本語教師として4か国での教育経験があり、途中スペインで大学院にまで進学された宮島さんですが、成長し続けられる秘訣はなんですか?
振り返ってみると、「やらなきゃ」じゃなくて「やりたい」ことをやってきました。好きなことを一回やり始めると終わらせようという性格でしたし、1つのことを終わらせると、自然と次のステップ、やりたいことが本当に自然と出てきます。
ですが、好きなことをやっていても苦手なことも出てきます。「好きじゃないからやめる」、「イメージと違うからやめる」というのは本当にもったいなくて、普通のことですが一つ一つの積み重ねが大切です。
なるほど、努力の積み重ねの末に、次の目標がみえるということですね。
よく、「やりたいことは趣味でもいい」などの意見を耳にしますが、この意見に対して宮島さんはどう思われますか?
これは日本語教師を目指している方もよく聞くことですよね。けど、自分でやってみないと分からないと思います。青年海外協力隊にもそういう方たくさんいらっしゃいました。やりきって、すっきりして、企業に入るとか。好きなことをやったかやらないかでその後の自分のマインドが全然違いますからね。
学生へのメッセージ
学生時代の宮島さんのように漠然と「海外で働きたい」と思っていたり、自分のやりたいことを職業にすることに迷っている学生もいると思います。
最後に、そんな学生へのメッセージをお願い致します!
人生は人それぞれです。周りの人の話を聞くのは大切だけど、一番大切なことは「自分が納得できるか」です。悔いのない選択をしてください。
また、「人の役に立ちたい」など漠然としたことでも、海外で何がしたいのかを考えると、今後の自分が動きやすいと思いますよ!
そうですね、「やりたいけど、、」の状態で心がもやもやしている状態にしておくのではなくて、自分が納得できる人生を私も歩んでいきます!
本日は、お忙しい中大変貴重なお話をしていただき、ありがとうございました!!
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本記事の執筆者:みはる
愛知県出身、現在大学3年生。英語好きから始まり大学では国際教養学部に所属。在日外国人労働者が抱える問題を勉強しています。
本日は宜しくお願い致します。
早速ですが、現在の関西国際センターでの業務内容について教えてください!