キャリアプ株式会社CEO / 石川 雄大
1988年愛知県出身。明治大学政治経済学部卒業。 その後、税理士法人、アクセンチュア、日本M&Aセンターで勤務。多様な環境で働きながら成長環境に身を置き、仕事・プライベートも含めたトータルライフを充実させたい思いがあった。そこで、ドリームインスティテュートで戦略アドバイザー、コモングッド役員を兼任しながらも、2019年10月、パラレルキャリアを支援するキャリアプ株式会社創業。
「パラレルキャリアで広がる世界」
僕は2回転職しているんです。その都度、新しい世界に触れる事が出来ました。そこで、副業・パラレルキャリアを通じ、今所属している企業を客観的に見る「アウトオブボックス」という考え方、つまり自分が本業で所属している企業の価値を客観的に見られ、トータルライフを充実させられる環境を提供したいと考え、起業しました。
そうなんですね。元々、起業には興味があったんですか?
そうですね。学生時代から起業したいと思っていました。そこで、会計士・税理士は独立されている人が多いこと、独立した時に必要なファイナンスのスキルを身につけたいことから、新卒で会計事務所に入社しました。3年間働く中で、7割の企業が赤字経営で税金がほぼ発生しない状況に驚き、税理士法人の存在意義とは何かについてよく考えていました。
なるほど。アクセンチュアに入社した理由にも関わってきそうですね。
そうですね。企業の売上のトップラインを伸ばし、企業の成長、サステナビリティを支え、従業員やその家族が幸せに暮らせるような手助けをする仕事をしたいという想いから、アクセンチュアに入社し、5年間勤めてました。
「仕事のための人生か?人生のための仕事か?」
外資のコンサルティングファームって「忙しくて大変」と聞きますが、実際はどうでしたか?
忙しかったですね(笑)。楽しいですが、クオリティの高い成果物、スピード感が求められます。激務とプレッシャーから心身を病みかける経験もして、「仕事のための人生か?人生のための仕事か?」を見つめ直すきっかけになりました。そこで、「仕事・プライベートも含めたQOLを高める手助けがしたい」と考え、起業しました。
アクセンチュアで忙しく働くなかでも、副業したいと思ったことはありますか?
思っていましたね。給料は同年代の中でも恐らく比較的多く頂いていたと思いますが、外資系企業なので、いつクビになってもおかしくない状況でした。例えば、役員の方も例外ではなく、成績次第ではクビになることもあります。僕の考えていた「サラリーマン=安定」の定義が覆されました。
そこで、例えば同じ900万円の所得でも、本業単一で稼ぐのか、3つの企業や手段から300万円ずつ収入を得るのかだったら、後者なら色々な環境に馴染めるし、リスクは軽減または分散できると考えていたので、副業はしたかったです。1本の収入源に頼る生き方は非常にリスクテイクだと考えています。
税理士法人からコンサルティングファームに入社し、変化したことはありますか?
そうですね。元々、税理士か会計士として生きていこうと考えていた僕にとって、コンサルティング会社に勤めたことを機に、キャリアの幅が一気に広がりました。同時に、キャリア選択にとても悩みました。この経験を機に、僕が学生の頃に、キャリアについて多くの情報を知っていたらどうなっていたのだろうと思ったんです。
「会社が自分の鏡」
学生時代は、どんな活動をされていたんですか?
学生時代、学生団体やサークルを自身で立ち上げていたんです。そのことから、同じ大学に頼ることができる先輩が一人もいなかったんです。キャリア選択の情報を得られない背景から、「学生のキャリア選択の間口を広げたい」と思うようになりました。
そこで、25歳の時にキャリア支援の学生団体を立ち上げました。学生団体では、学生と社会人を交えたコミュニティとして、経営者と話せるイベント・社会人にキャリア面談出来る機会を主な活動内容としていました。
実際に起業し、描いていた理想の働き方は出来ていますか?
出来てますし、とても楽しいです。起業の魅力は、大きく2つに分かれていると思うんです。1つは、出会う人の幅が広がったことです。サラリーマン時代、出会う人は似たような人が多かったです。もう1つは、成果が良くも悪くも自分に跳ね返ってくるんです。あとは自由ですね!
「出来る人のタスク管理能力」
大変だったことはありますか?
起業した当初もフリーランスとしても、様々な仕事を持ちパラレルキャリアを実行していたので、時間管理・タスク管理がとても大変でした。
どう乗り越えられたんですか?
2つあります。1つは、To doを毎朝・週末に徹底的に洗い出し、管理表を作成して管理しました。そこに、優先度・掛かる時間の見込みを記入し、実際に掛かった時間を記入するようにしていました。
私もタスク処理が下手で、悩んでいます。詳しく教えて下さい!
タスクが終わらないのは、経験値が低いことに起因する想像力の欠如が原因だと思うんです。そこで、経験値が上がると、その作業に対して自分が処理した場合にかかる工数がわかるようになると思います。そして、どこが作業のボトルネックになるのかが、初見のタスクにおいてもなんとなく想像力が働くようになります。
また、「見込み時間」と「掛かった時間」の差異を分析して、どこに時間が想定以上にかかってしまったのかを明確化し、予測と実績の差異を埋めていくようにしていました。
なるほど!実践してみます!もう1つの方法は何ですか?
もう1つは、To doリストを上司や先輩に見せ、アドバイスを求めることです。経験の浅い間は、To doリストを書いても、全体の中で大切な優先順位や肝、工程全体って見えていないと思います。そこで、上司にTo doリストを見せ、アドバイスを貰うといいです。
また、タスクは忙しいときに限って容赦なく降ってくることが多いので、突然降ってきた仕事の時間も予め余裕をもって見込んでおくといいです。それも先見力やタスク管理力だと思います。
本記事の執筆者:かわちゃん
群馬県出身のかわちゃんです。記事を通じ、学生一人ひとりが「らしい」キャリア築けるきっかけになればと思います。よろしくお願いします!
本日は、よろしくお願いします!まずは起業した経緯について教えてください。