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【22卒 23卒】全国紙記者に就職したい就活生のためのマスコミ比較

「新聞記者になるのは難しいけど、自分ならできるだろう。」と根拠のない自信をもって記者を目指そうとしていませんか?しかし毎年、何万人の方が記者を志望し、そのほとんどが夢破れ、別の業界に就職しているのが現実です。

また会社説明会や会社のホームページでは良いことばかり書いてあるし、全国転勤が多い記者ではOB訪問も容易ではないので、周りと差をつける機会も少ないです。

そこで今回は、マスコミ塾に通い、多くの記者の方とお会いした私が社員の方から直接聞いた情報を徹底比較しました!「記者になりたいけど、どの会社がいいんだろう」という人は必見です。

新聞

全国記者になるために知っておくべきこと

全国紙とは?

記者の女性

全国紙とは全国で新聞を販売している新聞社のことです。2020年現在、全国で販売を行っている新聞は読売新聞、朝日新聞、毎日新聞、日本経済新聞、産経新聞の5つです。

ただし、産経新聞は、業績悪化により2020年10月から販売を関東圏と関西圏に限定するため、全国紙ではなくなりました。

また、自社の新聞媒体を持たない代わりに、全国の新聞社に記事を発行する共同通信社、時事通信社も新聞社と同一に扱われることが多いので、本記事では全国紙として扱います。今回は以上の7つの会社を徹底比較していきます!

業界全体の状況

新聞記者を目指す人がまず知っておくべきことは新聞業界の展望です。右図を見て分かる通り、2010年を境に紙新聞の販売部数が著しく下がっています。

2020年5月時点での朝刊販売数は
(カッコ内は前年比の販売数)

読売:7,623,780(-404,181)

朝日:5,083,583 (-432,063)

毎日:2,198,324(-193,376)

日経:2,069,880(-228,424)

産経:1,315,039(-61,325)

となっています。

グラフ
参考 【更新】新聞の販売部数などの推移をグラフ化するhttp://www.garbagenews.net/archives/2194431.html

どの新聞社も毎年5%~10%販売数減少となっており、今後、紙新聞で稼ぐというビジネス構造は難しくなるでしょう。そのため、どの会社もデジタル版での伸びが期待されます。

アメリカのニューヨーク・タイムズなどの新聞社は初めて紙新聞での収益よりデジタル版での収益が上回り、各新聞社がニューヨーク・タイムズの事例を真似してデジタル版の強化をしています。

日本では、日本経済新聞社が2010年から配信している日経電子版は2020年に有料会員数が70万人を超え、紙新聞の不調を補っています。しかし、紙媒体の減少を上回るものではありません。日経以外の新聞社はデジタル版を配信しているものの、会員数を公表しておらず、順調ではないようです。

このように、新聞社は斜陽産業であり、今後成長する産業とは言えないでしょう。どの新聞社も「どうすれば生き残れるのか」を考え、悪戦苦闘の日々です。各新聞社に記事を配信している通信社2社も売り上げは下がる一方で、必死にもがいています。


マスコミ各社の雰囲気・現状

読売新聞社

読売新聞のロゴ
(引用 読売新聞へようこそ)

発行部数日本一で2008年には世界一の発行部数(1000万部超え)によりギネスにも認定された新聞です。

「読売は軍隊」と言われていた時代もありますが、社員の方の話を聞くと、今は働き方改革が行われ、そうしたことはあまり感じないようです。有名な社長、渡辺恒雄さん(通称ナベツネ)がいまだ発言権を持っていて、トップダウンの決定をすることが多いようです。

論調は中道保守で、批判型報道よりも提案型報道を主としています。他社の記者はTwitterなどで社名を出して、情報を発信していますが、読売新聞記者は1人もいません。「個人より集団」を大事とした会社と言えそうです。

最も発行部数が多く記者の数も多いため「他の新聞社よりも早く報道をして当たり前」という雰囲気があります。上司から「なんで他社に抜かれてんの?」(抜かれる…報道で後れを取ること)と言われ、常に一番でなければならないというプレッシャーが現場の記者には強くあります。

年収は年功序列。30歳で800万程度。平均年収は1100万円ほどです。業界内ではかなり高いほうであり、給与には満足している社員も多いようです。

朝日新聞社

朝日新聞のロゴ
(引用 朝日新聞社旗は旭日旗にあらず?)

マスコミ業界でも一目置かれた存在で、他社から見ても優秀な人がそろっています。朝日新聞記者が来ると、他の記者にピリついた雰囲気が流れるとか。

年収は30歳で900万程度。平均年収は1200万でしたが、2019年に授業員の年間給与を一律165万円引き下げることを決め、その際に労働組合幹部が自殺するという事件が起こりました。世間の平均年収と比べるとまだまだ高水準ですが、今後も給与が低下していくのは間違いないでしょう。

朝日新聞社は東京や大阪に不動産ビルを持っており、テナントとして貸すことにより利益を多くあげています。2019年3月期の有価証券報告書によると、本業のメディアコンテンツ事業の売り上げは3344億円、利益は19億円なのに対し、不動産業は売り上げが414億円、利益は68億円になっています。売り上げでは新聞販売や新聞広告からの収入が多くを占めますが、あまり利益になっておらず、不動産収益で経営が成り立っているのが現状です。ゆえに「朝日不動産」と業界内では揶揄されることもしばしば。

経営の悪化から、渡辺社長が交代し、中村副社長が新しい社長になることが決定しました。しかし、中村さんは記者出身で、経営やデジタル分野にそこまで精通していない人であるため「まだまだ危機感が足りない」と一部では声が上がっているようです。

財務省による森友公文書書き換えの疑いという大スクープを最初に出した新聞社であり、2018年の新聞協会賞を受賞しています。朝日新聞を受験する方は、必見です!

毎日新聞社

毎日新聞のロゴ
(引用 毎日新聞)

とにかくイケイケな社員が多い新聞社。1872年に創刊されたもっとも歴史のある新聞社です。

戦前は毎日新聞と朝日新聞が2大新聞社でしたが、読売新聞の台頭により、現在は発行部数3位。さらに、日経新聞に3位の座を奪われつつあります。

個人個人の意見や思想を尊重する会社であり、各記事の最後にその記事を書いた貴社の名前が記されています風通しもかなり良く、全体の記事の内容としてはリベラルなイメージが強いです。

30代年収は600万円、平均年収は850万円ほど。読売、朝日、日経に比べて給与は7割ほどで経営の展望も見えないため、若手社員からの不満は多いようです。

最近では資本金を大きく減らすことで節税対策をしており法定義では中小企業になったことも話題となりました。法人税法などでは資本金が1億円以下の企業は中小企業扱いこれは、毎日新聞の経営の苦しさを物語っています。他の新聞に比べて、これといった特徴が薄いというのも、販売数減少の一つだと言われています。

日本経済新聞社

日本経済新聞のロゴ
(引用 日本経済新聞)

全国紙の中で、唯一経済に特化した新聞社。一面を見比べてみると、日経だけ異なった記事を載せていることもしばしば。

社風はトップダウンで、体育会系、堅物で威圧感のある記者が多い印象です。記者自身が自分で考えて動くことよりも、デスクに指示を受けその情報をとってくるという形をとるのも多く、不満を持つ社員も。報道は、データを用いたものが多く、「公正中立」を掲げていますが、日経の購読者は経営層が多いため、どうしても経営者目線の記事が多くなりがちです。

30代年収は850万円、平均年収は1250万円程度で、新聞社の中で最も高いです。

「日経電子版」が好調であり、全国新聞社が売り上げを落とす中、唯一売り上げを維持しています。そのためか、就職先として読売と並んで最も人気であり、入社難易度は非常に高いです。インターンシップ参加者は特別ルートが用意されているので、日経に入りたい人はインターンシップに応募しましょう!

産業経済新聞社

産経新聞社のロゴ
(引用 産経新聞社)

保守色の強い新聞社。

読者も自民党支持者が多く、若者やインターネットでは高い人気を誇っていますが、新聞購読者数は伸びず、全国紙で最下位になっています。産経は全国新聞社のなかで特に財政状況が悪く、あまり売れていない九州地方や四国地方などの販売をやめ、関東地方と関西地方のみの販売に切り替えました。

保守を自任し、「権力のチェックは結果であり、マスコミの本質は事実を報道すること」という信念を持っています。そのおかげで、政治部は自民党幹部に食い込む(食い込む・・・深い関係を持ち、情報をとること) ことができています。

自民党内の派閥について最も詳細に書いている新聞社です。

また、新卒採用の枠も大幅に減らしており、2018年度は33名入社したのに対し、2019年はたった2名に抑えました。

30代年収は600万円、平均年収は800万円ほど。新聞社の中でも待遇は時事通信社と並んで最も悪いです。

義理人情にあふれた会社で、『とりあえずやってみろ』といった自由な社風。保守的な論調もあってか、社内の人間関係も家族のような温かさがあります。他社からも「変わった人が多い」と言われる会社です。

一般社団法人共同通信社

共同通信社のロゴ
(引用 共同通信社)

戦前は同盟通信社という大きな通信社でしたが、戦後財閥解体により解散させられた後、全国にある新聞社及びNHKが東京や海外のニュースを得るためにお金を出資しあって作られた組織です。

共同通信社の加盟社となると、高い加盟料を払う代わりに全国のニュースを得ることができます。加盟社は自力で情報をとることができる読売新聞と朝日新聞を除く全国や地方新聞社56社であり、影響力は非常に強いです共同通信社の売り上げの多くはその新聞各社からの加盟料であり、異常に高いです。しかし、地方紙は共同通信に加盟しないと紙面を埋めることができないので、やむなく加盟している会社も。取材網が弱い地方紙は記事のほとんどが共同通信の記事であることもしばしば。「共同通信に情報を渡せば、全国の新聞社に記事が載る」ということも取材先は意識しているため、共同通信が独自ネタをとることも多いです。

30代年収は800万円、平均年収は1100万程度。全国の新聞が売れなくなった分、通信社も売り上げが低下しており、2028年までに人員削減として現在1600人いる正社員を1300人にする予定となっています。300人にも及ぶ人員削減は採用の抑制によって達成する予定であり、今後新卒採用はかなり数を絞っていくと予想されます

株式会社時事通信社

時事通信社のロゴ
(引用 時事通信社)

戦前は同盟通信社という巨大通信社でしたが、戦後、財閥解体により共同通信社と時事通信社に分裂しました。

共同通信社に主な遺産を持っていかれてしまったため、会社の規模はどのマスコミよりも小規模です。経営は非常に厳しく、20年連続赤字が続いています。

社員の平均給与も下がり続けており、ベテラン社員の方も「俺はもう逃げ切りだから」と愚痴をこぼしているともいわれています。ただ、そうした小規模な会社であるからこそ、風通しがよく、一人一人の仕事が多いため、どの新聞社よりも記者個人の成長スピードが速いと言えます。他社では5人で担当するような事件を1人で追うことも多く、他社よりも早い報道をすることが難しい状況であるため、特ダネ(特ダネ…注目度が高く、他社が書いていない独自の記事のこと)へのプレッシャーはそこまで強くありません。

社風は緩く、穏やかな社員が多い点はマスコミの中でも特異です。一度、退社した人が「やはりこの会社の居心地が良い」といって再入社するケースがまれにあり、社員の方も温かく迎え入れてくれるようです。

I JAMPという公務員など行政に関わる人専用の有料ニュースサイトを運営しており、そこでの売り上げが会社を支えています。

30代年収は600万円、平均年収は800万円ほど。ボーナスや福利厚生を合わせると、待遇は最も悪いですが、他業種に比べるとまだまだ高いと言えます。

全国紙の中でも、比較的入社は容易。どうしても記者になりたい人がこの会社に救われるという人も多いです。ただ、会社としては新入社員が入社後、待遇の悪さに嫌気がさし、読売や朝日、共同など、待遇の良い会社に転職してしまうことが課題となっています。


終わりに

新聞社の未来は厳しい

日経以外の新聞社も現状経営は厳しく、待遇は悪化していくでしょう。

新聞記者になりたい人は「どうすれば新聞社は今後も生き延びていけるのか」ということを一人一人が考える必要があります。こうした会社がこの先も続いていけるのかなど見極めていく必要があります。

この記事で伝えたいことは、入社後ギャップを少しでも減らしてほしいということです!「社風が自分には合わない」「給与が思ったより低い」などの不満がたまり、退社するケースが少なくありません。こうした社内の雰囲気は入社前に知る機会は少ないですが、この記事をよんだり、OB訪問などを通じて入社後のイメージをもっていただけると幸いです!

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記者の男性とインタビュイー

執筆者 モロ

埼玉出身。元記者志望。大学卒業後、21卒で総合広告代理店に入社しました。趣味は囲碁、スポーツ。会社に頼らず、自分の力で稼ぐ力を身に着けるため、ライティングを勉強しています。