NPO法人ドットジェイピー東京支部代表 / 石井 満彩
宮城県出身、中央大学の3年生。現在、NPO法人ドットジェイピーの東京支部代表。支部運営や、インターンのサポートをしている。後期からは学生集客部署の代表を務める予定。コロナウイルスの影響下でどうなるかわからないが、来年の2月から約1年間、トビタテ生としてデンマーク留学にも挑戦しようとしている。
N P O法人の成り立ちや仕組みを学んだ2ヶ月間
団体に参加したのは1年生の時でした。N P O法人でインターンしながらスタッフになりました。ドットジェイピーはインターンの斡旋団体なんです。
インターンでは、何をされていたんですか?
私が携わった部署は、インドに学校を建てていたんですが、実際には現地に行かずに、サイト運営やデータ作成、下北沢でカフェを営んでいるので、そこでのフェスやイベントの手伝いをしていました。N P Oの成り立ちや仕組みを学んだ2ヶ月間でしたね。
実際にインターンをやってみてどうでしたか?
大変でしたね。アルバイトはやったことがあるけど、社会人としてみられるような働き方はしたことがなかったので。さらに担当の方が厳しかったんですけど、そこで叩き込まれたおかげで、スタッフ活動の方につながりました。
具体的に学んだこととしては、汎用スキルですか?挨拶の仕方などのコミニケーションスキルですか?
パソコンを使い慣れていなかったのですが、N P Oの優しい方々が教えてくれ、スタッフ活動もパソコンを使うことが多かったので、とても役立ちました。スタッフ活動では、コミュニケーションや信頼関係を築くための話し方を学ぶ事もできました。そのおかげで、ドットジェイピーでの営業活動に活かすことができました。
2ヶ月で営業もやらせてもらって、濃い内容ですね!最初はサイト運営で、P Cの使い方を学び、最終的には営業ですか?
どれも同時並行で進んでいたので、最終的にはイベント運営でしたね。
具体的には、どんなイベントを開催していたんですか?
インドへの教育支援もそうなんですけど、東日本の震災復興との2軸で活動していました。地元が宮城県で震災を経験したので、何か地元に貢献したい想いがありました。ちょうど2、3月がインターンの時期だったので、震災の復興の日とかぶっていたんです。その時、カフェで開催された震災復興イベントに私もスタッフとして参加しました。
実際に被災した経験をしたことがあるからこそ、イベントへかける思いも強くなりそうですね。
次に、なぜ運営スタッフになったのか聞きたいです!
N P O法人を将来設立したいと思っていて、そもそもそれがきっかけで、インターンをやろうと思っていたんですよ。しかし、雑用だったり、縁の下の力持ち的存在になってしまっていて、組織全体を知ることはできなかったな、とインターンをしながら思っていました。それだったら、学生のうちにN P Oの内部構造を知りたい、と思い、スタッフになりました。
東京支部を離脱者ゼロへ
そういった経緯で、スタッフになったんですね。スタッフ活動をする中で、大変だったことはありますか?
現在は東京支部の代表をしており、代表成り立ての頃は苦労しました。クライアントやインターン生を集めるって言っても、各領域の人たちが頑張るので、そこのマインドセットを行うのが代表の仕事だと思ってます。支部員が頑張ってくれているので、今は見守る立場で、大変じゃないんですけど、一番最初がキツかったです。自分で自分の精鋭たちを集めなくてはならなくて。採用権を持っているのが支部員との違いだと思っています。
20人自分の手で自分とやりたい人を探したんですけど、人選する経験は21年間ありませんでした。先輩たちに相談した事もあったんですけど、話してる雰囲気という解答に対してその感覚が理解できなくて苦労しました。スタッフには興味ないですってインターン生から跳ね返されることもありましたし。スタッフをやっている子に続けないかっていうアプローチもですけど、インターン生にスタッフやらない?って声かけて面談を続けることの方が骨が折れましたね。
実際に、自分の手でスタッフを集めてみて、うまくいきましたか?
正直、人選は間違えてなかったと思います。東京支部は毎期5、6人やめてしまうんです。他の都道府県の支部だと、そんなに離脱することはありえないんですけど。そういったプレッシャーもあって、人選はしっかりしたので、現在は離脱者ゼロです!
離脱者ゼロになった要因はなんだと思いますか?
リクルートしている時に意識していたことが、具体的な将来像はなかったとしても、コンプレックスや克服したいっていう成長意欲があるっていうのと、謙虚な姿勢は、スタッフをする上で絶対に必要な条件だと思ってたんですね。クライアントと渡り合えなきゃいけないっていうのと、そもそも、成長意欲がないと半年も続かないので。無理そうな人には「きついからね」って、あえて初めから突き放して採用しなかった事もありましたね。
「きつい」がキーワードかと思うのですが、実際どれくらいきついんですか?
私たちは普通の学生なのに社会人と同じようなことをするんですよ。且つ、膨大な仕事量で。小さい仕事から大きい仕事まで、依頼されたことは全てこなしていかなければならないのが新人の役目で。
今は、ドットジェイピー自体、集客の体制が整っていないので、スタッフの友達に説明して、インターン生を集めることが多いんですね。目標も設定されています。おそらくこれが新人にとってハードワークですね。ノルマではないんですけどプレッシャーがすごいんですよ。そこで、皆人生で初めてキャパシティを超える経験をするんじゃないですかね。仕事を消化しきれないことでやめていってしまいますね。
人脈でインターン生を募集しているんですね。
後期から、全国の学生集客部署の代表に就任予定だそうですが、立候補されたんですか?
いや、阿部さんから声をかけていただいたことがきっかけです。元々、スタッフ活動自体を代表に任期を終えたら、やめるつもりだったんですよね。しかし、光栄な話だと思ったし、声かけてもらった以上は挑戦したいと思いました。
順調そうだったのに、なんで辞めるつもりだったんですか?
本当は、9月から留学に1年間行く予定だったんです。コロナで延期になってしまって、4年の秋から行くというのを考えた時に、その準備もしたいし、そろそろ本格的に企業のインターンをするとはいえ、N P Oや学校のインターンをしたいなと思っていて、スタッフを支える仕事よりも、自分本意になれる活動をしたいと思っていたので、潮時だと思っていました。
どんなインターンシップに参加したいとかは、考えていますか?
今目をつけているのは、学校を運営しているN P O法人のインターンです。半年間くらいのスパンでやって、学校の構造やどういった教育スタンスで、どう動いているのかについて知りたいです!
インターンシップと、学生集客部署の代表は同時並行する予定ですか?
はい、そうです。前半は集客で忙しすぎるので、10、11、12月はそっちに注力するんですけど、そのあとは仕事が落ち着くので、斡旋団体でインターン生をするのもありだな、と思っています。
全国の学生集客に対して不安はありますか?
すごく不安です。ドットジェイピーで一番苦戦したのが、集客統括と言って、支部のなかで集客の部長をやっていたんですけど、トビタテ生の応募準備期間と被っていて、さらに就活の準備も大学1、2年生の時からやっていたので、それも大詰めで。あまり注力できなかったせいもあり、集客がトラウマでした。それなのに、声をかけてもらったので、やることにしたものの、今まで全国支部で目標達成したケースは聞いたことがないのでそこへのプレッシャーもすごいですね。
トビタテにも応募されたんですね!応募した目的を知りたいです!!
将来的には、オルタナティブ教育を行う学校法人を作りたいと考えており、まずは現地を見たいという思いで応募しました。デンマークで応募してるんですけど、デンマークはN P Oや私立が運営している学校が多くて、オルタナティブ教育をしているんですね。加えて、多文化共生のための学校が多くて、学年とか全く関係なく、6〜12歳の子は同じ教室で意見交換をしたりするんです。年齢差によって教育はこうあるべきっていうあり方を覆しているんです。それを実際に学びたくて、応募しました。
語学学校ではなく、石井さん自身が、デンマークのN P O法人にインターン生として行くということですか?
そうです。カリキュラムとしては1年間交換留学で、中央大学の提携しているデンマークの大学で教育を学びながら、学校を運営する上でのマネジメントを、座学で学びつつ、後半の半年は、座学をやりながらN P Oで活動する予定でした。このご時世でどうなるかわからないんですけど。
ぜひ行けるといいですね…!!
本日はよろしくお願いします!早速、NPO法人ドットジェイピーに参加するようになったきっかけについて、お話を聞きたいです!